オンライン子ども平和会議では、未来の担い手である子どもたちが事前学習やワークショップに参加し、平和について一緒に学び、考えました。
開催日:2023 年8月7日(月) 10時~12時30分(150 分)
開催方法:オンライン開催(ビデオ会議アプリZoom使用)
募集定員:なし *今年は人数の制限は設けません。
参加対象:小学校中学年~高校生
スケジュール
9:30 会議室オープン
10:00 開会(事務局連絡、アイスブレイク、議長団選出)
10:15 学習講演(戦争や核兵器、平和について学びます)
10:45 休憩(15 分)
11:00 グループ交流
11:50 全体発表
12:20 まとめ・写真撮影
12:30 閉会
*子ども平和会議後に、議長が「アピール文」を作成し、8月8日午後の「ナガサキ虹のひろば」で発表します。
◎いばらきコープからは、水戸市の小学校6年生と取手市の中学2年生の女性が参加されました。お二人から感想文が寄せられていますので、掲載します。
子ども平和会議に参加して
水戸市の小学校6年生
<事前学習>
「自分が住んでいる地域の戦跡について調べてみる」について、DVDやYouTubeなどをみて自分の住む地域で、戦争によってどのようなことが起こったか調べておきました。
水戸を襲った爆撃機B29は160機で空襲は2時間近くおよび、水戸市街のほぼ全域が焦土と化したそうです。
私たちが住んでいる近くにもたくさんの戦跡がありました。
中でも、子どもが毎日登下校で目にする「大銀杏」は、戦争で焼け残った貴重な木だと知り、親子で衝撃を受け何か心に突き刺さりました。
<平和会議に参加して、本人の感想>
少人数のグループに分かれ、自己紹介や自分の住んでいる地域のことを話しながら交流しました。
はじめは緊張していましたが、みんなで話すことによって緊張がほぐれました。
次に、戦争や平和について話し合いました。
さらに、「戦争や核兵器の使用など、争いごとがなくなる」ために、どのようにしていけば良いか、お互いにアイディアを出し合いました。
私は、SNSなどを使って「戦争は恐ろしい」と情報発信したらよいのではないかと提案しました。そうすれば、世界にも発信でき、より多くの人に「戦争の恐ろしさ」を伝えられ、「平和」について考えてもらうチャンスにつながり、戦争や核兵器なくすことが出来るのではないかと思いました。
<感想>
子どもだけでの会議でとても話しやすかったです。
自分の意見を伝えたり、相手の意見を聞くことでいろいろなアイディアが浮かんできました。
戦争は二度と起こしてはならないことです。
どうすれば平和を維持できるかを考え、周りの人と話し合っていきたいです。
「いつもの生活」が変わらず続きますよう……。


子ども平和会議に参加して
取手市の中学2年生
<事前学習>
住んでいる茨城県南の戦跡資料はあまり見つからなかったので、水戸や日立の空襲についてインターネットやYouTubeなどで事前に学習しました。
日立には軍需工場が発展していたため、アメリカの標的となり、昭和45年の6月から7月にかけて1トン爆弾など、大きな攻撃を3度も受け1,500名もの犠牲者がでたこと、その日立に程ちかい水戸市は、地方の中都市でもあり、市内を走る常磐線は軍需工場へ行く労働者の移動手段もあることから、終戦間近な昭和45年8月2日に、160機ものB29が襲撃しに水戸上空へ。
真夜中0:31~2:16までの1時間45分の間、1,145トンの爆弾を投下し、300名の犠牲者がでたそうです。
東京大空襲や原爆投下については学校や『はだしのゲン』を読んで知っていましたが、自分の住んでいる県でも そんなに大きな空襲があったことに驚きました。
また、霞ヶ浦で特別攻撃隊の訓練をしたり太平洋沿岸からも戦闘機が飛び立っていたことを学び、衝撃を受けました。
<子ども平和会議ででた意見>
・若者たちが話し合うことで、戦争に対する思いや平和への願いをつないでいく
・いろいろな人と交流を通してそれぞれの違う価値観を尊重しあうことで互いを理解していく
・話を聞くだけでなく、実際に行動してみる
・核兵器をなくすためにどうしたらよいか未来について考えてみる
・証言者のお話や声を翻訳し、戦争の悲惨さや惨さを海外に広めたい
・若者世代がこれからどうしたら平和の世界に近づけるのか想像してみる
・日本各地で起きた戦争の惨禍を知ることが大切
・悲しかったことを忘れないことが大切
・核兵器など、今の現状をしっかり学ぶ
・SNSで、戦跡などの現地に行けない人でも学ぶことができるようなシステム作り
・核兵器のことを知らない人に知ってもらえるようにする
・戦争の悲惨さを自分たちが学び、後世に残すために発信していく
・周りやSNSで原爆のことを広め、少しでもいろいろな人に広がると、海外の人にも伝わる
・過去の戦争の実例だけでなく、各国で「今」起きている紛争を知り、一人ひとり「戦争」のことを知ろうという意識を持つ(⇒SNSで発信すると誰かしらには届く)
・学校の授業や地域の平和活動から戦争について知ってもらい、若者が戦争に興味をもつきっかけにする
〖知識や学びを深めたうえで、SNSなどで発信活動を行う⇒若者や海外の人にも戦争のくるしみやつらい悲しみを知ってもらうきっかけになり平和に対する関心や気持ちの幅がひろがるのではないか〗
<子ども平和会議に参加して 感想>
調さんのお話の中で、長崎では小学校から12年間、学生たちは平和の学習をしているとお聞きしました。いまも11万人の被爆者の方が生存されているということです。
しかし、実際に戦争を体験した方からのお話を直接お聞きできる月日はどんどん少なくなり、いずれなくなってしまいます。「話したくても話せなかった人」のお話も聞いてみたかったです。どれだけ苦しい思いをし、どれだけつらかったことか。
戦争から78年が経ち、人々の記憶の風化が心配されています。
私たちがこれからしていかなければならないことは、残していってくれた戦争の話を聞き続け、戦争体験者の方々の心の声を理解し、それを自分たちのような若い人たちに伝え続けていくことだと思いました。
そしてずっと忘れないでいることが、平和な世の中を守っていけるのではないかと思いました。


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